スウェーデン カペラゴーデン短期留学日記その1


1.カペラゴーデンへ行く決意

正直なところ、カペラゴーデンには一生行けない。
と思っていました。行けない理由を色々自分で並べて。

だけど行くことが出来た。今なら行ける!と思った時に願いは叶いました。

そしてそのきっかけを作ってくれたある人がいるのですが、
その話はまたのちほど。

2018年6月下旬、カペラゴーデンへ短期留学をしてきました。
1週間の染色テキスタイルコースを学んできました。

わずか1週間の短期留学でしたが、
私にとても大きな影響を与えてくれた。

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私がカペラゴーデン工芸学校を知ったのは20代後半ごろ。
デザイン雑誌にこの工芸学校の写真が掲載されていたのです。
その美しさに一瞬で魅了されました。
絶対に行きたい!と強く思ったのを覚えています。

木工・家具デザイン科、テキスタイル(織物、プリント、染色)科、
陶芸科と園芸(有機栽培によるガーデニング)科の4つのコースを有し、
3年生の学校で、スウェーデンでは最高峰のクラスに入る工芸学校です。
南スウェーデンのエーランドという美しい島の中に学校があります。

イクルデザインの須藤さんという方の特集で、
須藤さんはこの工芸学校に長期留学をして、
家具木工技術を学んだ方でした。

イクルデザインさんのWEBにたくさんの写真が載っています。
留学方法なども。
https://www.ikuru.co.jp/sweden……chool.html

ここで掲載されている写真は大体20年前のものかと思いますが、
私が2018年に見てきた風景は、ほぼ変わっていませんでした。

家具デザイナーのCarl Malmsten カール・マルムステンはカペラゴーデンの創立者です。
なんと70歳を超えて、自分の理想の学校をこの地に作ったのです。

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Carl Malmsten カール・マルムステン
1888年に生まれ、スウェーデンの文化、生活に根ざした家具デザイン、制作を行ってきました。1916年に製作したStadhusstolen(市庁舎の椅子)で名声を得、一躍トップデザイナーとなっています。

デンマークのウェグナーやヤコブセンなどと同時代を生きた彼は家具作りだけではなく、芸術教育にも非常に力を入れ、Oland島のカペラゴーデンと、StockholmにあるCarl Malmsten CTDから、たくさんの教え子達を送り出しています。

その中でも、カペラゴーデンは彼が長い間、理想としてきた創作環境が整っている学校です。

カペラゴーデンでは、ただ勉強 をする事を目的としているのではなく、他の生徒との共同生活、作品に囲まれている中での生活、きれいな植物のある生活、たくさんのインスピレーションを受けられる環境で学ぶことを意味しています。創作活動にはこれ以上ない素晴らしい環境と言えるでしょう。

それらの理想が今も受け継がれ続けています。

イクルデザインさんのWEBより抜粋

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ではここからは、私が短期留学に準備した過程などを
詳しく書いていきたいと思います。

【20180206】

てぬぐい仲間のデザイナーのYNさんから、
突然の訃報が届く。

いつも展示でお世話になったフルタヨウコさんが
亡くなったと。

最初は誰のことを言っているのか理解できずにいた。

というのもフルタヨウコさんは私よりも5歳も年下で、
そしてとても健康的な人だったのだ。

彼女はフードコーディネーターで、
身体に優しい料理をいつも作ってくれる人だった。

北欧、暮らしの道具店さんで、
食堂やオリジナルジャムを担当していた人というと
ご存知の方もいるかもしれませんね。

展示などでフードが必要な時にお願いをしていました。
予算がなくて申し訳ないくらいの価格でお願いをしても、
いつも快く引き受けてくれました。

そしてその料理には、クリエーターへのリスペクトが必ず込められていました。
形や色、素材など選び料理に丁寧に込めてくれるのです。

彼女のお別れ会に行きました。
そこで彼女がなぜ亡くなったのか詳しく話を聞くことが出来ました。

詳しい経緯は北欧暮らしの道具店さんに掲載されています。
https://hokuohkurashi.com/note/144714

・・・私はごく当たり前に、自分も含め誰しも、
病気や事故以外は70歳くらいまで寿命があるんだろうと思っていたけれど、
こんな風に突然に亡くなることがあるのだ。
いつでも彼女に会えると思っていたけれど、
もう彼女のあのあたたかい料理を食べることは出来ないのだ。

私をカペラゴーデンへ連れて行ってくれた人は、
フルタヨウコさんだと思う。
直接お礼を言いたいけれど。

今、私は取りあえずは五体満足で、
そしてわずかばかりの貯金もある。
英語は少しだけ。でもまったく分からない訳ではない。
私よ、カペラゴーデンへ行け!と思った。

とにかく今だと思った時に、行動しておかなければ、
いつ人生の終わりが来るのか分からないのだ。

私のカペラゴーデン行きの準備が始まった。

次回へ続く

短期留学日記その3はこちら
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短期留学日記その2はこちら
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全5~6回の予定ですが、
書きたいことが出てきたらもっと増えるかもです。
よかったらお付き合いください。

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